必須の三井ガーデン

1980年代、アメリカのホテル業界では″マーケットの細分化″が進行した。
お金持ちからエコノミー層までを一軒のホテルに取り込むのには限界があることがわかったことから、ホテルの″専門化″が始まった。 ホテルの運営を受託したり、フランチャイズなどで業務提携をしたホテル会社がオーナーから受け取る手数料のこと。
なんといっても、世界第2位のGDPを誇る日本は極東のビジネス拠点である。 外国人の来訪も多く、日本企業の社用宴会も経費削減で減りはしたものの活発に行なわれている。

また、毎年1700万人が海外旅行に出るリッチな国民だから、H本国内に自社ブランドのホテルをオープンすることにより、海外旅行のさいに旅行先の自社ホテルに日本人客を誘引する広告効果が期待できるという読みもあったろう。 今後開業予定のものも含め、現在日本に進出しているホテル・チェーンの一覧をまとめてみたので、参考にしてほしい。
各社がそれぞれ専門化したブランドを国内拠点へ展開していったが、これは80年代末までに一段落した。 そこで各ホテル・チェーンの目は海外進出に向けられ、まずは欧州、次に日本を含むアジア諸国へ展開が始まった。
東京ヒルトンのあと、ほぼ30年間、外資系ホテルの日本進出は音なしだったが、その背景には、わが国の外資への資本規制、地価の高さ、英語が通じないこと、日本人のメンタリティの不可解さなど、いろいろな事情があったのだろう。 しかし、バブル崩壊で地価が下落し、日本企業の元気がなくなり、日本のホテル業界のリノベーションが遅々として進んでいなかった90年代は、外資の目には″進出の絶好のチャンス″ととらえたのだ。
連合軍最高司令官マッカーサー元帥は帰国後、ニューヨークの名門「ウォルドルフ・アストリア・ホテル」に居住していた。 諸外国では、金持ちの有名人がホテルに住むことは多い。
金余りのバブル景気の末期、1990年代初頭には、著名企業による本社屋建て替えや工場跡地の再開発が相次いだ。 そこで集客力をアップするために誘致されたのが有名外資系ブランド・ホテルだった。
Tの本社屋建て替え(東京・西新宿)ではパークハイアット東京が、Sの工場跡地再開発(東京・恵比寿)ではウェスティンホテル東京が、それぞれ1994年に開業した。 バブル崩壊後には、冷え込んだ建設業界の活性化などを狙って官民共同による都市再生事業が各所で行なわれる。
東京都内の大型プロジェクト(六本木、汐留、日本橋、東京駅など)を進めた大手デベロッパーは、オフィス、有名ショップ、レストランを取り込んだが、その核にすえたのが″欧米ブランド・ホテル″だった。

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